子どもがなりやすい中耳炎は大人も注意!耳かきや気圧差が原因になる
子どもが突然泣き出して、原因が分からないまま慌てて医療機関を受診したら「中耳炎」だった。
そんな話は小さい子がいる家庭では珍しいことではありません。
子どもは大人に比べてとても中耳炎になりやすく、5歳くらいまでに7割の子が経験するとも言われています。
一度なると再発することも多く、身近ですがやっかいな病気です。
また、「子どもの病気でしょ」と安心することなかれ。大人もなることがあるので要注意です!
実際に私は30歳を過ぎてから中耳炎になりました。しかも原因はなんと「耳かき」。
急に発症しても慌てないために、体験談を交えながら中耳炎の正しい対処法や予防法をご紹介します。
子どもがかかりやすい理由
耳は外側から外事、中耳、内耳に分かれています。
その中でも中耳は鼓膜の奥の部屋のようになった部分のこと。この中耳に炎症が起きてしまう感染症です。
中耳と鼻やのどをつないでいる管状の器官を耳管と呼びます。風邪を引いたときなどの鼻水によって細菌が中耳に感染することが中耳炎の大きな要因です。
子どもは大人に比べて耳管が太く短く、傾きも水平に近くなっています。上手に鼻水をかむこともできないため、鼻水が耳管の奥まで入って細菌感染しやすいんです。
ミルクを飲んでいる赤ちゃんの場合は、水平に近い姿勢で飲むことでミルクが耳のほうに流れ込んでしまうこともあるようです。授乳の時は頭を少し高くしてあげたいですね。
お風呂の水で中耳炎になる?
「お風呂やプールの水が耳に入ると中耳炎になる」と聞いたことはありませんか。私は子どもの頃に親から言われていました。
これはまったくの迷信で、鼓膜はほとんど水を通さないんだそうです。ただ水を飲んでしまったり、鼻から入ったりすることで細菌が入り込むことはあるそうです。
中耳炎の原因となる細菌は、外側からではなく内側から感染するんですね。
中耳炎の兆候を見逃さないで
中耳炎には慢性と急性があり、一般的に中耳炎というと急性のものを指します。
急性中耳炎は痛みがあるのですが、赤ちゃんや小さい子どもは言葉で表現できないので親も気付かずに過ごしてしまうことがあります。
自然に治癒する場合も多いのですが、症状が長引くときは難聴や耳鳴りなどの原因になる時も。
風邪を引いて鼻水が出た時に、以下のような兆候があったら「中耳炎かも」と疑いましょう。
- 発熱
- 不機嫌
- 耳を触る
- 聞こえが悪い
- 耳漏(みみだれ)
痛みを感じた時の対処法
水平に近い姿勢で寝ていると悪化しやすいことから、夜中に突然痛みを感じることもあるようです。
その時は救急外来を受診する前に、以下のような対処で痛みがやわらぐかもしれません。
- 横になる時は頭を高くする
- 耳の後ろを冷やす
- 市販の痛み止めを飲む
みみだれがでている場合は、膿がパンパンにたまって鼓膜に穴が開いて流れ出ている状態。決して耳の中まで拭くことはせず、外側だけ優しく拭きます。
痛みが治まっても治ったわけではないので、次の日に耳鼻科を受診しましょう。
予防法は、鼻水をためないこと。そのためにはまずは風邪を引かないよう気を付けて、鼻水が出ている時は市販の鼻水吸引器などで吸ってあげましょう。
鼻水をすする行為は、細菌が奥まで入ってしまうので良くないそうです。
大人の中耳炎は重症化しやすい
大人は中耳炎にかかりにくい一方で、なってしまうと重症化しやすいんだとか。中耳が広いためたまる膿の量が多く、鼓膜への負担も大きいんだそうです。
子どもと同じく風邪の鼻水が原因のことが多いんです。しかし前述した通り、私が中耳炎になった原因は「耳かき」。
他にも「飛行機の気圧差」「水泳後の飲酒」「鼻のかみすぎ」など思わぬことが原因になることがあります。
【体験談】耳かきで傷付けて…激痛!
ある日、耳かき棒を使って耳の掃除をしていた時に誤って「ガリっ」と引っかいて傷付けてしまいました。その時は少し出血したのですがすぐに止まり、痛みも引いていきました。
その時に傷付いたのは外耳という鼓膜につながる管の途中だと思われます。
その後は耳かき棒をやめて綿棒で耳掃除をするようにしたのですが、たまにかさぶたらしきものが取れることがありました。
いま思えば耳掃除はしばらくお休みすればよかったんですね(><)
その日もお風呂上りに綿棒で耳掃除をして就寝しました。すると夜中、突然耳に激痛がはしりました。
耳の中が熱く熱を持っていて、まるで水の底にいるように音が濁って聞こえます。心臓の鼓動に合わせたようにズキズキと痛み、とても寝ることはできません。
ひとまず耳の後ろを冷やして、少し頭を高くして横になりましたが、結局一睡もすることはできませんでした。
朝一番で耳鼻科で診察を受けました。
初めはおそらく「外耳道炎」だったものが、何回もいじるうちに細菌が繁殖して「中耳炎」に悪化してしまったらしいです。
お医者さんが言うには「中耳炎って壮絶に痛いんですよね~つらかったですね」とのこと。
痛み止めと点耳薬(耳に直接入れる薬)をもらうと、数時間で症状は改善されました。一週間ほどするとほとんど耳の違和感はなくなりました。
皆さんも耳かきをする時はお風呂上りに優しく行いましょう。くれぐれも力の入れすぎにはご注意ください!
鼓膜切開という根本的治療も
中耳炎を何度も繰り返してしまう場合は、鼓膜切開をして膿を出す場合もあります。
その場合も局所麻酔をするので痛みはほとんどありませんし、聞こえが悪くなる心配はないので安心してくださいね。
鼻水をためないようにするなど予防策はありますので、お子さんが風邪を引いたときなどは注意してケアしてあげてくださいね。
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コメント一覧
中耳炎のリスクとして鼻のかみすぎがありますが
「鼻すすり」
を挙げておきます。鼻をかむ癖がある人はあまりいないと思いますが、鼻をすする癖のある人は結構いると思います。