2019年も「はしか」大流行の兆し!感染状況と海外旅行の注意点
昨年に引き続き、麻疹(はしか)が流行の兆しを見せています。国立感染症研究所によると、今年に入ってから2月17日までに大阪など全国22都道府県で200人を超える患者が出ているそうです。
通常、はしかが流行しやすい時期は3~8月。しかし、今年は早い時期から感染者が増えていて「過去10年で最多ペース」と言われているそうです。
子どもはもちろん、大人もかかってしまう可能性があるので十分気を付けて対策を取りたいですね。毎年ニュースを騒がせるはしかについて現在の感染状況と、これからGWに向けて海外旅行を検討している方に注意してほしいこともまとめました。
「予防接種をしてれば安心だよね」と思っている方も注意!抗体が弱ったり消えたりする場合があり、油断はできません。以前のはしかに関するまとめ記事も合わせてお読みください。
2019年の感染状況
国立感染症研究所によると、都道府県別の患者数は大阪が77人で最多。続いて三重49人、愛知20人、東京14人、京都9人、神奈川8人、和歌山7人、岐阜と広島5人、千葉4人…などと続いています。
2月中旬には大阪市の「あべのハルカス近鉄本店」で従業員が感染していたとニュースで大きく取り上げられていましたね。
初めは関西や東海地方などを中心としていましたが、じわじわ首都圏にも広がっているようです。全国に広がるのも時間の問題かもしれません。
医療機関をはしか患者が受診して、ほかの患者に感染を広げてしまうパターンも毎年のように指摘されます。
最大の予防はワクチン接種
はしかの感染力の強さは「最強クラス」と言われています。そして一度なってしまうと特効薬はなく自然治癒を待つしかありません。
最大の予防対策は事前にワクチン接種をすること。それも2回接種していないと十分な効果が期待できません。
年代によっては予防接種を1回しか受けていない可能性も。20代後半~40歳の年代の人は、国の方針でワクチン接種が控えられた時期にあたります。
自分の母子手帳は手元にありますか?大人になっても自身の予防接種歴や罹患歴を記録している母子手帳はとても重要なツールです。ぜひ一度、内容を確認してみてくださいね。
抗体が消えるケースも
冒頭でも触れましたが、はしかは予防接種をしても抗体が弱ったり消えてしまう場合があります。消えやすい体質だったり、年齢とともに弱ってしまうことがあるのです。
ちなみに一度はしかに罹患すると、ほぼ確実に抗体がつくと言われています。しかし風疹やおたふく風邪などほかの感染症と症状が似ているので、「子どもの頃はしかにかかっているはず」というのは実は思い込みかも!
こちらも母子手帳に罹患したことがあるかどうかが書いてあるので、一度確認しましょう。
海外へ旅行する時の注意点
はしかの原因となる麻疹ウイルスは日本国内ではほぼ絶滅していると言われています。それにも関わらず毎年のように流行するのは、免疫のない旅行者らを通じて海外から持ち込まれるから。
厚生労働省の統計によると、2016年のはしかによる死者は世界中で89790人にも上るとされています。それでもワクチンの普及により、かなり減少傾向にあるそうです。
アジア各国では日常的に発生
ヨーロッパ諸国や南北アメリカなど先進国内ではウイルスはほぼ撲滅されていると言われています。一方で、今でも多くの発展途上国ではワクチン接種が追い付かず、小児の代表的な死因のひとつ。
特にアジアの一部の国では日常的に発生している状態です。フィリピン、インド、タイ、マレーシアなどは感染者が多いとされています。
これから3月は学生の旅行シーズンですし、今年のGWは10連休!家族旅行を計画している方も多いのではないでしょうか。
はしか罹患歴がない人が流行国に行く場合は、念のために抗体検査や追加予防接種を受けておくと安心です。
子どもは2回接種を済ませてから
小学生未満の子どもが流行国に行く時はさらに注意が必要です。2回目のはしかワクチン接種を受けていない可能性があるからです。
無料で受けられる定期接種では、MRワクチン(麻疹と風疹の混合)を計2回受けます。1回目は1歳誕生日から。2回目の接種は小学校入学の前年(幼稚園や保育園の年長クラスの時)に受けることができます。
1回だけではワクチンの効果が不十分と言われています。ぜひお子さんもしっかり2回目の接種を済ませてから安心して旅行を楽しみたいですね!
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