風邪は人にうつすと治る?健康に関する言い伝えは正しいのか検証
昔から伝わってきた民間療法や健康に関する言い伝えって面白いものが多いですよね。
納得できるものから、「何それ?」とツッコミどころ満載のものまで!
医学の発展に伴い否定されてしまった説もあれば、現代でも「理にかなっている」と認められて語り継がれているものもあります。
今回は先人の健康に関するさまざまな知恵をご紹介。現代の医学の観点からの検証も含めてまとめました。
①雷が鳴ったらおへそを隠す
子どもの頃によく言われたのがこれ!「雷様におへそをとられちゃう」とおどされて、本当におびえたものでした(^^;)
正直、意味不明!しかしこの言葉の由来となったと考えられている理由が二つあるそうです。
一つは「お腹を冷やして風邪を引かないため」。雷が鳴るような悪天候の時は気温が急激に下がることがあります。
子どもがお腹をだしていると風邪を引く可能性があるので、教育的な意味を込めて周りの大人が言ったそうです。
もう一つは「落雷から身を守るため」。おへそを隠そうとすると自然と前かがみになり、頭が低くなります。
雷は高いところに落ちる性質があるので、おへそを隠すと落雷に遭う可能性が減ると考えられていました。
②風邪は人にうつすと治る
風邪はウイルスが鼻やのどなどに感染し、鼻水や咳の症状を引き起こします。そして感染してから体内でウイルスが増殖し、何らかの症状が出るまでに3~7日ほどの潜伏期間があります。
先に風邪を引いた人が治ってしまう頃に、感染した別の人に症状があらわれてしまう場合があるのです。
その様子がさも人に風邪をうつすことで自分が治ってしまうように見えたのでしょう。
繰り返しますと、「風邪をうつしたから治った」のではなく「治る頃にほかの人が発症してしまった」ですよ!
風邪の感染予防にはマスクが効果的。飛沫感染を防ぐことができます。
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③焼いたネギを首に巻くと風邪が治る
非常に有名であるにも関わらず、実行したことがある人にはなかなかお目にかかれませんね(^^;)
方法はネギを焼いて、ガーゼなどの布にくるんで首に巻き付けるそうです。果たして本当に有効なのでしょうか?
ネギ類の独特の匂いの成分は硫化アリルまたはアリシンと呼ばれます。目や鼻を刺激しますが、抗炎症作用や抗菌作用、免疫を高める効果があります。
焼きネギを首周りに巻くことで硫化アリルを存分に浴びることができるので、効果あり!想像しただけでも鼻詰まりが解消されそうですよね。
でも硫化アリルを摂取するという目的なら、わざわざ首に巻かなくても、においを嗅いだり食べたりするだけでいいみたいです…
④夜に爪を切ると親の死に目に会えない
これには大きく二つの説があるようです。
一つは語呂合わせで、「夜爪=世詰め」という意味になるので避けられていたんだとか。
もう一つは、昔の照明が暗かったから。電気やガスがない時代は、夜に手元を見るためにろうそくや行燈(あんどん)を使っていました。
これが非常に暗く、今でいうと豆電球くらいの明るさ。さらに爪を切る時も刀や刃物などを使っていたので手元が狂うと危険でした。
「大きなけがをすると早死にしてしまうよ」という教訓の意味で言われていたようです。
これはNHKの朝ドラ「ととねえちゃん」のワンシーンでも解説されていたことで知り、「なるほど!」と納得しました。
先人たちの発想力、すごい!
特に有名な説を4つご紹介しました。
どれもでたらめに言っているわけではなく、きちんと根拠があったんですね。調べている中で、「昔の人の発想力はすごい!」と改めて感じました。
例えば4つ目の「夜に爪を切ると親の死に目に会えない」という教訓。
「早死にする」と直接的に表現するのではなく、「親の死に目に会えない」と変えることでより印象深く抑止力を増しているように思います。
日本には他にも興味深い言い伝えや民間療法がたくさんあります。またそのうち、リサーチ結果をまとめてご紹介できればと思います(^^)
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