夏場の噴水でレジオネラ属菌が繁殖!子どもと安全に遊ぶポイント
7月に入り、真夏日になる日も出てきましたね!暑くなると公園の噴水で夢中になって遊ぶ子ども達の姿を見掛けるようになり、夏の風物詩となっています。
でもその噴水、実は命に関わる危険な菌がいるかも!しかも噴水の中に入らなくてもそばにいるだけで菌に感染してしまう恐れがあるのです。
健康な人なら健康を害する心配はあまりないですが、免疫力の弱い赤ちゃんや高齢者は注意が必要です。
今回は“夏場のオアシス”でもある噴水を安全に使うためのポイントをまとめました。
噴水で繁殖しやすいレジオネラ属菌
噴水に繁殖しやすいと言われている危険な細菌が「レジオネラ属菌」です。入浴施設で感染してしまった方の死亡例もあるので、ニュースなどで聞いたことがあるかもしれません。
もともとは自然界の土壌や淡水にも広く生息している身近な存在です。
もしも発症してしまうと倦怠感、高熱、悪寒などの症状が現れ、重症の場合はレジオネラ肺炎を引き起こし死亡することがあります。
発症した場合の致死率は5%以上とも言われている恐ろしい感染症です。
なぜ噴水が危険なのか
レジオネラ属菌は・水温40度くらい・十分に消毒されていない・水の入れ替わりが少ない…など一定の条件下で爆発的に増殖してしまいます。
夏場で水が温められた噴水はその条件にぴったり当てはまります。ほとんどの噴水が外にあるので自然界に存在するレジオネラ属菌が混入しやすいのです。
さらに水を循環させて使っていたり、十分に清掃や消毒がされていなかったりといった条件が重なると、爆発的に菌が増殖する可能性が考えられます。
また、野生の動物のフンやおしっこ、寄生虫などが水に混入していることも。レジオネラ属菌だけではなく大腸菌などが含まれていることもあるんです。
感染経路は霧を吸い込むこと
レジオネラ属菌は、エアロゾルと呼ばれる「霧状になった水を吸い込むこと」で気管や呼吸器を通じて感染します。「水を飲むこと」で感染するわけじゃないのは意外ですね!
エアロゾルは目に見えないほど細かい水の粒子。勢いよく流れ落ちる水は霧のようになって舞い上がり、思った以上に広範囲まで広がります。
つまり、噴水の水に入らなくても近くを通りかかっただけでも危険性があるのです。
噴水以外にも、公衆浴場は感染例の多い場所。さらに家庭の給湯器、循環型の24時間風呂、加湿器などもレジオネラ属菌が繁殖している例があるそうです。
こんな人は気を付けよう
健康な大人なら免疫力があるので、レジオネラ属菌に感染しても発症するリスクは低いと考えられています。
免疫力の弱い赤ちゃんや幼児、高齢者、他の病気にかかって抵抗力が落ちている人などは念のため噴水に近付かないほうがいいかもしれません。
噴水で遊ぶ時はしっかり準備
レジオネラ属菌がいるかどうかは別にしても、「水を循環させている噴水はそれなりに汚い」ということは言えそうです。
でも水遊びをして子どもがはしゃぐ姿はとってもかわいいですよね。
もし噴水で遊ばせるなら・万全の体調の時に遊ぶ・足をけがしないようサンダルをはかせる・遊んだあとはきれいな水で足をすすぐ…などしっかり準備をしてあげるのがおススメ!
親子で暑い夏を楽しく健康に乗り切りましょう。
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