子どもの熱は脳に影響あり?発熱時の入浴法と体の冷やし方

2018年5月25日

前回の記事「熱が出たらお風呂はダメ」はもう古い!解熱剤の使い方に注意では、発熱の段階や具体的対処、解熱剤を使う際の注意点などをお伝えしました。今回は子どもの発熱についてまとめました。

子どもって本当に高熱が出やすいですよね。私の息子も少し風邪を引くと39度くらいは簡単に出てしまいます。そもそも子どもの平熱は大人よりも高く、37.5度くらいでも正常の範囲内だったりします。普段から熱を測って、わが子の平熱を知っておきましょう。

「高熱が脳に影響を与える」という説、効果的な対処法、幼児特有の発熱を伴う感染症、そして「発熱時にお風呂に入っていいのか」などを考えます。

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高熱=脳に悪影響?

「高熱が続くと脳に悪影響があるのでは…」とご心配する方も多いかもしれません。でも40度くらいの熱で脳にダメージを与えることはないと言われているので安心してくださいね。

「高熱=脳に悪影響」というよりむしろ、「もともと脳に影響が出るほどの病気だったから高熱が出ている」という考え方のほうが近いのではないでしょうか。

生後3カ月未満の乳児は要注意

生後3カ月未満の乳児が熱を出した場合は、特に注意が必要です。本来、生後6カ月くらいまでは母体からもらった免疫の効果でほとんど熱を出すことはないはず。この時期に発熱をするということは重大な疾患が隠れているサインかもしれません。早めに医療機関を受診しましょう。

子どもが苦しむ姿を見ると早く熱を下げて楽にしてあげたくなりますが、免疫機能のことを考えるとやはり解熱剤などは使わずに自然に治ってくれるのが一番!水分をきちんと取れていて機嫌が悪くないなら過剰に心配しなくても大丈夫です。

しかし子どもは自分の状態や苦しさをうまく言葉で伝えられません。明らかに体力を消耗しているようだったら、一時的に解熱剤を使ってあげるのも一つの手ですよ。

感染症かも!発熱以外の症状に注意

子どもの熱の原因の大半は風邪。しかし中には、幼児期特有の感染症である場合もあります。以下の感染症は熱を伴います。疑わせる症状が出ている場合は医療機関の受診をおすすめします。

  • おたふく風邪:耳の下の腫れ
  • 水ぼうそう:全身の水疱
  • 麻疹(はしか):発疹、口の中に白い斑点
  • 風疹:リンパの腫れ、発疹
  • ヘルパンギーナ:口の中の水疱
  • 手足口病:発疹、水疱
  • 咽頭結膜熱(プール熱):のどの痛み、目の充血
  • 日本脳炎:嘔吐、意識障害
  • 溶連菌感染症:腹痛、のどの痛み
  • インフルエンザ:頭痛、せき、関節痛
  • ノロウイルス:嘔吐、下痢
  • ロタウイルス:嘔吐、下痢

子どもの熱、具体的な対処法

それでは具体的な対処法です。発熱を2段階に分けて見ていきます。入浴のタイミングが大人と違うので注意してください!

熱の出始めは入浴NG

① 【熱の出始め】
厚着させ、布団を方までしっかりかぶせます。冬の場合は部屋をしっかりあたためます。震えが止まらない場合は湯たんぽなどを使っても効果的です。

子どもは体が小さい分、外部の気温に影響されやすいので、熱が上がりかけているタイミングでの入浴は避けたほうが無難です。

上がりきったら状況次第で入浴OK

② 【熱が上がりきった状態】
顔が赤くなり、手足が温かくなったら熱が上がりきった状態。季節に応じて寒すぎない程度の薄着にさせて、汗をかいたらこまめに拭きとって着替えます。

水分補給はとくに気を付けて、少しずつでも飲ませるようにしましょう。経口補水液やスポーツドリンクがおすすめですが、飲みなれた麦茶や白湯がいい場合はそれでも構いません。

37度台の微熱で元気がありそうなら入浴させても大丈夫です。大人編の対処と同じくしっかり浴室と脱衣所をあたためて、ぬるめのお湯で長湯は避けます。足元がふらついてしまうかもしれないので、大人がしっかり見守ります。

下痢・嘔吐・発疹がある時は?

下痢・嘔吐をしていたり、発疹が出ていても、元気がある場合は清潔を保つために入浴をさせてもOKです。清潔な一番湯に入れてあげましょう。もし入浴を避ける場合は、温かいおしぼりで体を拭いてあげると汗もすっきりと取れます。

冷やすと効果的なのは脇・首・脚

体を冷やすときは脇の下・首の後ろ・脚の付け根がおすすめ!冷却ジェルやタオルを巻いた保冷剤を当てます。おでこに貼るタイプの冷却シートもありますが、額を冷やしても熱が下がる効果は薄いらしいです。子どもが「気持ちいい」と感じるているのなら冷やしてあげましょう。

もし休日・夜間に受診するか判断に迷う時は「小児救急でんわ相談」を利用しましょう。短縮番号「♯8000」をダイヤルすることで医師や看護師が相談に応じてくれます。お住まいの自治体によって開設時間が違うので事前に確認してくださいね。

子どもの熱は頻繁に起こることなので、焦らず適切に対処したいですね!

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