2人に1人が「がん」になる時代。熱さ、辛さもがん細胞発生の要因に

家族や知人、有名人が「がんになった」と耳にしたことがあるのではないでしょうか。

がんは私たちにとって非常に身近な病気で、30年以上にわたり日本人の死因1位。さらに何と2人に1人は一生のうちに何らかのがんにかかってしまう計算になるそうです。

たくさんの人の命を奪う恐ろしい病ですが、さまざまな治療法や薬が日々研究され、必ずしも「不治の病」というわけではなくなってきました。

10月1日には京都大学の本庶佑(ほんじょ・たすく)特別教授が免疫抑制効果を持つ「PD-1」分子を発見し、ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。

この「PD-1」分子からは抗がん剤「オプジーボ」が生まれたということで話題になっていますね。

今回はそんな身近ながんについて基本の知識をまとめました。

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どうしてがんになるのか

体の細胞の一部が変異してがん細胞が発生してしまうことがあります。がん細胞ができたからすぐに発症するかというとそうではありません。

数年単位の長い時間をかけて正常な細胞を壊しながら増殖を続け、やがて腫瘍を作ります。その後、リンパ液や血液などに乗ってがん細胞がさまざまな臓器に転移して全身が衰弱していきます。

なる人、ならない人の違い

「がんになる人」と「がんにならない人」の違いはさまざまな要因があり、遺伝や生活習慣などが影響すると言われています。

がん細胞が発生しても免疫力がしっかりあれば死滅させることができますし、もともとがん細胞ができにくい人もいるそうです。要因が複雑に絡み合っているので一概には言えませんね。

不摂生をしているのに健康な人を見ると、「生活習慣は関係ないのか?」と思ってしまいますがそんなことはありません!

健康管理に気を付けることで、がん細胞を作りにくくする効果が期待できます。以下のことを意識して実行しましょう。

  • 十分な睡眠をとる
  • たばこを吸わない
  • 過度の飲酒を避ける
  • 塩分を取りすぎない
  • 熱い物、辛い物を食べ過ぎない

【体験談】刺激は細胞変性のリスク

上記のリストを見て「熱い物、辛い物もダメなの」と引っ掛かりませんか?適度な量なら問題ないのですが、慢性的な刺激は細胞を変性させることがあるそうです。

例えば、私の例。私は歯並びが少し歪んでしまっていたのが原因で、子どもの頃からいつも下唇の同じ場所を噛んでしまっていました。

痛みを感じるほどの強さではなかったので気に留めてなかったのですが、20歳になった時に急にいつも噛んでいる箇所が痛み腫れてきました。

皮膚科に行くと、「良性の腫瘍」との診断。慢性的に噛んで刺激を与えていたことで細胞が変性して腫瘍になってしまったそうです。

すぐに口腔外科を紹介してもらい、部分麻酔で切除。幸い良性腫瘍でしたが「これがもし悪性だったら…」とぞっとしました。

熱さや辛さも一種の刺激なので食道や胃など消化器系に負担をかけ、がん細胞を発生させる要因になると言われています。摂取しすぎにはご注意くださいね!

もしがんになったら…さまざまな治療法

がんの治療法として思い浮かぶのは「手術」「抗がん剤」「放射線」などではないでしょうか。

がんの部位や進行度合いによってどの治療が適しているかは異なり、数種類の治療法を組み合わせることもあります。これを集学的治療と呼びます。

例えば、放射線治療でがんを縮小させてから手術することで、体への負担を減らすことができます。

抗がん剤は「体がボロボロになる」というイメージがありますが、最近昔に比べて副反応が少ないものが多数使われているそうです。

また、体の抵抗力を強める「免疫療法」や「ホルモン療法」など、新しい治療法も注目されており、昔に比べて選択肢が増えています。

定期健診で早期発見を

誰でもなりうる身近な病気だからこそ、がんを恐れるだけではなくきちんと理解しておきたいですね。一番の対策は定期的な健診です。

フリーランスで働いている人や専業主婦は職場の健診がないので、「お金を払って時間も取られて…」と思うと腰が重くなりがち。私もそうでした。

しかし数年前に受けた健診で脳動脈瘤が見つかり、現在は定期的にMRI検査を受けて経過観察をしています。

知らないままに過ごしていたらいつ何があったか分かりません。軽い気持ちで受けた健診のおかげで命拾いをしたと思っています。

「自身や家族の暮らしを守るために必要な投資」と思い、ぜひ思い切って健診を受けましょう!

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