切迫早産で入院⑨「臍帯血」で広がる移植医療。メリットと課題は?
こんばんは!妊娠34週3日、切迫早産の治療のため入院61日目です。子宮頸管は短いながらもなんとか持ちこたえています。36週に入ったら退院予定なのであともう少し!一層安静にして過ごしたいと思います(^^)
さて、出産の時だけに採取できる貴重な「臍帯血(さいたいけつ)」ってご存知ですか?名前だけは聞いたことがあったのですが、いろんな病気の治療に有効であるとして注目されている血液です。
私の出産予定の病院では可能な限り全ての妊婦さんから臍帯血を取る方針とのこと!将来的に何かの疾患の治療に役立ててもらえるのかしら?と少しワクワクしてしまいます。
今回は神秘の血液「臍帯血」が秘める可能性を調べました。
子宮頸管長の推移
ここ1週間の体調の推移です。
34週1日 1.8~2.0cm
前回が1.5cmだったのでほんの少し回復しています。赤ちゃんの推定体重は2400gと万が一生まれても安心な大きさになってきました。あと2週間持ちこたえてもう少し大きくなってから出産できますように。
万が一、早産してしまった場合の生存率を以前の記事でまとめています。第3目標の34週を突破することができました!
ただ点滴の副反応と思われる発疹がまた悪化してしまい、両腕がかゆくてたまりません(T∀T)ステロイド軟膏がなくなったので塗るのをやめたらぶり返してしまいました…だいぶ治ったように見えていたのですが油断は禁物ですね。
臍帯血ってなに?
臍帯血とは、お母さんと赤ちゃんをつないでいる胎盤とへその緒から採取できる血液のこと。つまり「胎児の血液」にあたります。
出産後に赤ちゃんとへその緒を切り離してから、母体内に胎盤が残っている状態のわずかな時間でしか採取することができません。
臍帯血はそれほど多くはなく、40~150mlほど。へその緒の血管に針を刺して専用のバックに集めますが、痛みもなく数分で終了します。その後、胎盤が体外に排出されます。赤ちゃんやお母さんにはリスクはありません。
幅広い疾患の治療に可能性
この臍帯血の何がすごいかというと、血小板や赤血球など血液の元になる「造血幹細胞」が豊富に含まれていること。白血病や再生不良性貧血など血液疾患の患者さんへ移植すると有効な治療になるとして既に実用化されています!
骨髄移植や臓器移植に比べて提供者(ドナー)の負担がほとんどないのがメリットのひとつ。
また、移植の際に重視される「HLA型」の一致要件が骨髄移植ほど厳密ではなく、拒絶反応や副反応が起こりにくいそうです。髄移植などでは一般的に6項目の一致が望ましいとされていますが、臍帯血の場合は4項目でも移植可能とのこと。
免疫疾患や神経系疾患などの治療にも将来的な応用が期待されていて、日々研究が行われています。より多くの患者さんに利用できる可能性があります。今後さらに実用化が進んでいくのではないでしょうか。
急性リンパ性白血病を公表しているフリーアナウンサーの大塚範一さんは臍帯血移植を受けており、その際に血液型はBからAに変わったんだそうです!移植医療では血液型よりも「HLA型」の一致を重視するためドナーの血液型に変わってしまう方もいます。
公的バンクと民間バンク
臍帯血を保管するには「公的さい帯血バンク」か「民間さい帯血バンク」のどちらかを利用します。以下のような違いがあります。造血幹細胞移植情報サービスのHPに施設一覧のリンクが掲載されています。
公的バンク(全国6カ所) | 産婦が無償で提供 血縁者以外の第三者の治療・研究に使われる 同意書や調査書を提出する |
民間バンク | 赤ちゃん本人や家族の将来的な治療のために保管 採取や保管のための費用を払う 契約書を交わす |
限られた採取施設、除外基準も
ただ臍帯血の採取に対応している医療機関は限られています。臍帯血を安全に利用するためには・液体窒素での冷凍保存・専門知識を持ったスタッフによる採取・衛生面を保つための無菌管理…などさまざまな要件を満たす必要があります。
また、提供するお母さんや家族の既往歴なども条件のひとつ。感染症や遺伝性の病気の疑いがあると、採取できないこともあります。
どうなる私の臍帯血?
私の出産する病院は赤十字社系列の病院なのですが、採取の対象施設に入っていませんでした。
医師に聞いたところ、臍帯血を採取するのは赤ちゃんの健康状態の検査に使うためで、その後はすぐに廃棄してしまうとのこと。非常に残念…再生医療の治療研究に使ってほしかった!
公的バンク、民間バンクともに採取自体を実施していない都道府県もあるので、提供や保管したい気持ちがあるのに生かされないことも。もっと多くの施設で体制が整うようになるといいですね。
興味のある妊婦さんは、出産予定の施設で実施されているかぜひ調べてみてくださいね!
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