子どものピーナッツ誤嚥は何歳まで注意?窒息、肺炎の危険性も
以前、子どもの「誤飲」に関する記事を掲載しました。
「誤飲」と似た言葉で「誤嚥(ごえん)」という物があります。
「誤飲」は食べ物以外の異物を飲み込んでしまうこと。それに対し、「誤嚥」は食べ物や飲み物が気管に入ってしまうことです。
知り合いの看護師さんから「ピーナッツは子どもにとって特に危険!」と聞いたので、今回は特に注意すべきピーナッツの誤嚥についてまとめました。
子どもの飲み込む機能は未熟
子どもの誤嚥ではナッツ類のほか、飴、ゼリー、団子のようなお菓子、果物、パンなどが原因になります。
子どもの気管は細く、飲み込む機能はまだ未熟です。大人は食べ物を飲み込む時に気道側に蓋がされるようになっていますが、乳幼児の場合は蓋がされないことがあります。
さらに咳込む力も弱いので、のどに詰まっても自力で出しづらいんです。
最悪の場合、呼吸困難や感染症になり命に危険が及ぶこともあります。
なんでピーナッツは危険なのか
中でも特に多いのがピーナッツ。しかも重症化するケースが多いそうです。
どうしてピーナッツの誤嚥は件数が多く、症状が重くなってしまうのでしょうか。
丸くてツルツルとした形状
ナッツ類の中でもピーナッツの形状は小さい、丸い、硬いなどの特徴があります。まだ奥歯が発達していない子どもにとっては非常に噛みづらい物。
口にいれたらうまく噛めないまま丸飲みしてしまいがちなんです。
油分が多いため肺炎を引き起こす
ピーナッツには油分が多くてツルツルしているのも誤って気道側に落ちてしまいやすい原因のひとつ。
そして気管支に入ってしまうと、違和感がなく気付かないままになってしまうことがあります。
気管支内で油分が周りの組織の炎症を引き起こして肺炎になってしまうと「誤嚥性肺炎」になります。
ピーナッツが体内でとどまって水分を吸収するうちに、気管をふさいで窒息することもあります。
レントゲンに映らない
ピーナッツが気管の奥に入ると、レントゲンに映らないこともあります。聴診もしづらいため、位置の特定が困難になるケースも。
そうすると気管支鏡を使ったり、全身麻酔下で大規模に切開するなど大がかりな処置が必要となります。
何歳まで注意が必要?
何歳までピーナッツの誤嚥に気を付けるべきかはいろんな説がありますが、ある程度飲み込む力がつく3歳までは避けたほうがよさそうです。
中には小学生でもナッツ類を喉に詰まらせて死亡した例があります。
硬い物、弾力がある物などは小学生でも油断せず、食べるときに大人がそばについているなど気を付けましょう!
もしもの時の応急処置もチェック
乳幼児はすぐに物を口に入れてしまうので怖いですよね。
喉に詰まらせた物を吐き出させる方法は「誤飲」の記事にまとめてあります。
さらに呼吸停止やけいれんなど命に関わる事態には、胸骨圧迫を実施してすぐに救急車を呼びましょう!
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