「ジェネリック」を避けるべき医薬品はある?アレルギーの人は注意!

処方箋を持って薬局に行った時に「ジェネリック医薬品にしますか」と声を掛けられることが増えてきました。

ジェネリック医薬品は別名「後発医薬品」と呼ばれます。先発医薬品(新薬)と同じ有効成分と効果を厚労省に認められながら、薬価は新薬の4~5割と非常に安く抑えられています。

医療費削減の施策として国が積極的に使用を薦めているようで、「ジェネリックを使おう」とテレビCMや広告なども目にしますね。

私自身、今はジェネリックを使えるものは積極的に希望しています。しかし、少し前まで「どうしてそんなに安いの」「安全性はどうなの」と疑問に思い、あえて避けていたことがありました。

実際にデメリットも報告されていて、「アレルギーの可能性」が指摘されています。また「患者さん自身の体感で効果が薄い」というケースも多々あるようです。薬の種類によって効果に差があるのでは…という情報も!

でも価格が安くなるというメリットはとても大きいですよね!今回はジェネリック医薬品を上手に活用するためのコツを調べました。

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開発費が抑えられるから安価

ジェネリックは新薬の特許が切れたあとに、同じ成分で開発した薬です。ゼロから開発した新薬と比べて、そのぶん開発費用と研究期間が抑えられていて、患者さんに安く提供することができます。

現在、日本国内で医薬品にかかっている費用は約8兆円。ジェネリックの普及率は72.6%(2018年9月現在)で、海外と比較するとまだまだ低いそうです。

医療費削減の政策として、国を挙げてジェネリックを薦めています。政府は2020年9月までに「ジェネリックの使用割合を80%以上とする」と目標を定めています。

このため、厚生労働省では平成25年4月に「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」を策定し取組を進めてきました。さらに、平成27年6月の閣議決定において、平成29年央に70%以上とするとともに、平成30年度から平成32年度末までの間のなるべく早い時期に80%以上とする、新たな数量シェア目標が定められました。
この80%目標の具体的な達成時期については、平成29年6月の閣議決定において、「2020年(平成32年)9月までに、後発医薬品の使用割合を80%とし、できる限り早期に達成できるよう、更なる使用促進策を検討する。」と定められました。

出典:厚生労働省HP

効き目、安全性は同じなの?

新薬と同じ成分で安全性も同等だと言われています。ジェネリックも薬事法に定められた厳しい基準をクリアした薬なので、決して「安かろう悪かろう」ということではありません。

ジェネリックのデメリット

良いことづくしに見えますが、すべての薬にジェネリックがあるわけではありません。ジェネリックにしてもほとんど薬価が変わらない場合もあるそうです。

デメリットについても指摘されているのでご紹介します!

アレルギーの可能性

新薬と成分が一緒でも添加物が違う場合があり、アレルギーがある人は注意が必要です。ジェネリックは飲みやすくするために添加物で味や形状や色を変えていることがあります。

アレルギーのある患者さんが常備薬をジェネリックにしたいと思った場合、事前に調べて選んでおくと安心です。いくつかの製薬会社のHPではいま使っている薬のジェネリックを検索することができます。

沢井製薬「ジェネリックあるのかな?検索」

万が一、重篤な副反応があった時は国の「医薬品副作用被害救済制度」が適用され賠償などの措置を受けることができます。

効き目が弱い?

成分や効果が同じとされていますが、「前より効き目が悪くなった」と体感するケースも多いそうです。

単に「病状が進んだために薬の効果が薄れたように見えている」という場合もありますが、薬を固める添加物の種類がちがうことで血中に吸収される時間が異なり、効果に差が出ている可能性があると言われています。

内服薬に比べて、「ステロイドを含む塗り薬のジェネリックは効果が薄い」という見方もあるんだとか。皮膚から有効成分を均一に浸透させていく技術が必要なんだそうです。

そのほかに意外と可能性大なのが心理的要因。「ジェネリックで本当に大丈夫かな」という無意識の気持ちが効果に悪影響を与えている…といういわゆる「逆プラセボ効果」も考えられています。

実際に私もジェネリックに変えたあとに「なんだか前より効かない」と思い、医師に相談したことがあります。

その時は婦人科で処方してもらうホルモン治療薬でした。体感で「効き目が薄くなった」と感じていましたが、血液検査などの結果は変化がなかったので…おそらく「気のせい」だったんです。

それでも自身が効果に疑問を持ったり気になる医薬品は、多少お金がかかっても「この薬はジェネリックは使わない」と決めたほうがいいかもしれません。

上手に使い分けて活用

懸念されるデメリットもありますが、お財布に優しいジェネリックを活用しない手はない!

例えば、一般的な内服薬はジェネリックにして、ステロイド塗り薬などはこれまで通り新薬を…という風に自分なりのルールを設けて使い分けるといいですね。

医師や薬剤師に希望を伝えるほか、お薬手帳や保険証に「ジェネリック希望シール」を貼って意思を伝えることができます。シールは製薬会社などが無料配布していて、HPで申し込めば郵送してもらえますよ。

ご自身の常備薬があればジェネリックに変えてもいいかどうか、一度検討してみてはいかがでしょうか(^^)

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