臨終の前に元気になる「中治り」現象。生命に備わった神秘の本能?

「病気を患っている人が、亡くなる前に一時的に回復した」と聞いたことはないでしょうか。

そのような現象は「中治り」と呼ばれ、実際に起こることがあるそうです。

なぜ一時的に回復するのか、というメカニズムは科学的には解明されておらず、生命の神秘と言えます。

誰にでもいつか訪れる「死」。恐ろしいけれど、ふと考えずにはいられないテーマです。

今回は「中治り」現象をリサーチしました。

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中治りのメカニズムとは

中治りは別名「ラストラリー」(last rally)と呼ばれ、海外でも知られた現象です。

人間だけではなく、動物が亡くなる前にもしばしば見られるそうです。私の周りにもペットの看取りで経験した友人がいます。

生命にもともと備わっている機能なのかもしれません。

前述した通り科学的には証明できていないそうですが、いくつかの仮説が考えられています。その中でもっともらしい2つの説をご紹介します。

仮説①神経伝達物質の働き

人が臨終する際、エンドルフィンという神経伝達物質が脳内で作られるそうです。

エンドルフィンは痛みやストレスを和らげる鎮静効果があり、「脳内麻薬」とも言われています。

マラソンなどで長時間走った時に苦痛が消えて気分が高揚する「ランナーズハイ」もエンドルフィンの効果だとされています。

エンドルフィンの作用で体の痛みや死への恐怖が取り除かれることにより、元気になったように見えるそうです。

仮説②子孫を残そうとする本能

死を前にすると、年齢に関係なく自らの子孫を残そうとする生物的な本能が働きます。

繁殖活動を可能にするために一時的に体が回復する…と言われています。

自身が死ぬ前だけではなく、災害や戦争などで「死への恐怖を感じると性欲が増す」という研究結果もあるそうです。

いつか来るその時に…

身近な家族や友人、そして自分自身にもいつか「中治り」が訪れる時が来るかもしれません。

その時に何をすべきなのか、何ができるのか。

人生の最期を有意義に過ごすために、日頃から少しでも考えていたいものですね。

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