「熱が出たらお風呂はダメ」はもう古い!解熱剤の使い方に注意
「熱が出たらお風呂に入ってはダメ」と聞いたことはありませんか?私も子どもの頃によく親にそう言われました。
この頃は少し常識が変わってきていて、「状況によっては熱が出ていてもお風呂に入ってOK」という意見が主流になっています。
熱が出た時に「すぐに解熱剤や風邪薬を飲む」「栄養ドリンクを飲む」という方もちょっと待ってみてください!もしかしたらもっと効果的な対処法があるかもしれませんよ。
大人の熱と子どもの熱は少し注意点が違いますので、まずは「大人の発熱」についてご紹介します。
熱が出た時の具体的対処
今回は37度台のいわゆる微熱で、比較的元気に過ごせているケースを対象にします。38度を超える高熱や明らかに重篤な症状が出ている場合は、医療機関での受診をおすすめします。
熱の状況を① 熱の出始めと② 熱が上がりきった状態の2段階に分けて考えます。
「出始め」は体を温める
① 【熱の出始め】
悪寒や体の震えを感じます。体温を上げてウイルスと戦う態勢を整えている段階です。寒くて体が震えるのは筋肉を収縮させて体温をあげようとしているから。頭痛やだるさを感じる場合もあります。
こんな時はとにかく体を温めましょう。解熱剤の摂取はNGです!しっかり温かい服を着て布団に入り、それでも寒い場合は湯たんぽなどを使います。
この段階の時にはお風呂に入っても大丈夫です。38~40度程度のぬるめのお湯で長湯は避けましょう。湯冷めしないよう、浴室と脱衣所はしっかりと温めます。
「お風呂に入っちゃダメ」の理由は?
昔はどうして「熱が出たらお風呂に入ってはダメ」と言われたのでしょうか。
現代は高性能の住宅が多く暖房器具も普及しているので、そこまで神経質にならなくても大丈夫です。シャワーは冷えるので避けたほうがいいかもしれません。
ただし具合が悪かったり足元がふらついたりする場合はけがにつながる恐れもあるので大人しく休みましょう。
「上がりきった状態」は熱を発散させる
② 【熱が上がりきった状態】
寒気がおさまり、体が熱くなってきます。全身から汗をかいてきます。高い熱が出る事で顔が赤みを帯びて、頭がぼーっとした状態になります。
ここからは熱を発散させる必要があります。薄着に着替えて、水分をしっかりとります。汗をそのままにしていると体が冷えすぎてしまうので、タオルなどで拭きとりこまめに着替えます。
「汗をかくと熱が早く治る」という話もよく聞きますね。実はこれはNG!ここで無理をして汗をかこうと温めてしまうと、熱が発散できずさらに熱が上がり体力を奪われてしまうことも。
同じ理由で入浴は控えます。もし解熱剤を飲むならこのタイミングにしましょう。
体を冷やすときは冷却シートを活用するとよいです!
解熱剤の使い方に気を付けよう
そのことも理解した上で、「この日は絶対に休めない!」というここぞの場面でのみ使うことをおすすめします。
熱の原因がインフルエンザだった場合は使ってはいけない解熱剤が多くあります。やはり高熱の場合は自己判断ではなく医療機関を受診するのが安心です。
また、栄養ドリンクには熱を下げたり病気を治す効果は認められていないそうです。気休め程度に考えて適量を摂取しましょう。
それでは次回は「子どもの発熱」についてです。
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